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日本生殖心理学会 養成講座の講師を担当


少し前になりますが、2019年9月15日(日)、日本生殖心理学会主催の養成講座(生殖医療相談士・生殖心理カウンセラー・ がん・生殖医療専門心理士)にて、講師を務めさせていただきました。


日本生殖心理学会が生殖医療や生殖心理についての専門家を養成している養成講座。5月から始まり12月までで、45単位、延べ67時間以上の座学と演習のプログラムです。そして最後には筆記試験と面接試験。どのコースも、他ではなかなか学べない学習テーマ満載の大変充実した内容です。


そんな中、私が担当させていただいたのは27回目の講義。「不妊治療の終結とその後にかかわる心理支援」というテーマ枠で講義をさせていただきました。


ほとんどの方が、医療現場で当事者のために尽力されている方々ばかりですので、臨床の現場で活かしていただけるよう、お話する内容も熟思を重ね、一般的な知識や情報ではなく当事者の体験を主としたものとさせていただきました。



日頃のカウンセリングや、2014年に立ち上げた一般社団法人MoLive(モリーヴ)で毎月開催しているわかち合いの会(茶話会)では、数々の当事者の“声”が聞こえてきます。


そのわかち合いの会(茶話会)の中の「卒業生の会」は、不妊治療をやめ、子どもをあきらめた方々のための会で、参加者は不妊治療をやめた直後の方々から、あきらめてから10年以上経っている方々まで様々です。


治療をやめた時、その直後、どんな思いがあったか、年月が経った今はどんな思いでいるのか。これからどんな風な心持でいたらいいのか、等々多岐に亘るお話が出てきます。


そんな声を救い上げ、現場の方々にお届することの意義に、私自身もあらためて感じ入った次第です。


いつものようにロールプレイを講義の前後にさせていただきましたが、ほんの僅かな時間でも、その立場に立ってみる時間をつくることは、皆さんにとってやはり貴重な時間になるようでした。


終了後は、「当事者になり切ってみて、こんな風には言われたくない、こんな風に声をかけてもらうとほっとする等、想像していなかった気づきがありました」「忙しく流れ作業のようになる現場で、どういうことが欠けているのがわかりました」といった感想をお聞かせくださったり、「こんな時はどうしたらいいでしょう」という積極的なご質問も受け、受講生の志が感じられた時間でした。



「今日の講義は大変共感をもって聴かせていただきました。今後の現場に活かします」

“現場に活かす”と言っていただけることが、何より有難いこと。


今日も皆さんに良き刺激をいただきました。

ありがとうございました。


もうすぐ試験ですね。どうか頑張ってください!



永森咲希

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