本日(2018年5月20日)、「2018 ナースのための ART医学セミナー」に参加しました。400人を越すナースたちが全国から集まり、会場は熱気に包まれていました。
日本の生殖医療の歴史についての講演を皮切りに、ルイーズ・ブラウンさんのスピーチ、不育症の現状、男性不妊の治療や、内膜症と不妊の関係、最後は子宮移植の今と未来等々、朝から夕方まで濃密な内容続きでした。
熱意あるドクター方の思いと、患者支援意識の高いナースの方々の思いに圧倒されましたが、印象的だったルイーズ・ブラウンさんの言葉があります。
「子どもを切望した両親は、救世主であるドクターに心より感謝しましたし、私も私をこの世に誕生させてくださったことに感謝しています。私自身も子どもを持ち、40歳という年齢になった今だからこそ、その有り難さを一層強く感じるのだと思います。同時に母がずっと話してくれたこと。『不安や怖さを抱える私を常に支えてくれたのは、ナース達だった』ということです。世界初の体外受精で生まれるベビーということで注目されたのは、ドクターや両親や私。ですが、その時どこからも注目されなかったナースの存在こそが、母にとってかけがえのない支えだったのです。今日は患者を支えるunrecognised heroes(気づかれないヒーロー)である日本のナースの皆さんに会えて、とても嬉しいです」
ナースの皆さんあっての医療だということを、あらためて感じた1日でした。
昨夜はルイーズさんを迎えての前夜祭。 1978年に世界で初めて体外受精によって誕生されたルイーズ・ブラウンさんは、現在2人のお子さんのおかあさん。歴史的な時間を皆さまと共有させていただきましたこと、大変光栄でした。
脈々と続く生殖医療や当事者支援の流れの中で、 微力でもその流れの中に身を置き、皆さまと共に人々の幸せな人生に向けてお役に立てるよう、精進を重ねていきたいと思いをあらたにした2日間でした。
ありがとうございました。
永森咲希
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