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あすか製薬株式会社様の管理職研修を担当させていただきました

・ 2019年11月21日(木)- 22日(金)課長職研修

・ 2019年12月5日(木)部長職研修

昨年末、あすか製薬株式会社様(以下あすか製薬)では、上記の通り3日間に亘る管理職研修が実施されましたが、そのうちの一部のプログラムにつき担当させていただきましたので、下記にご報告させていただきます。


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11月の課長職研修の2日間は両極端なお天気でした。真っ青に澄んだ空が広がり、秋深まった爽やかな空気の1日目。冷たい雨が降りしきり、体が凍るような2日目。そして部長職研修の12月の3日目は、急に寒さが増した日。


この天候のように、社会を取り巻く情勢は刻々と変化します。企業として経営の主軸を保ちながら、変化を受け入れ柔軟性に富んだ運営をしていくためには、その運営をリードする管理職の方々の認識の擦り合わせが重要になること、今回の研修に同席させていただき痛感した次第です。

こちらでは3日間の研修の様子を纏めてご報告させていただきます。



プログラム内容は、変化のスピードが速い今の時代、企業としてどうあるべきか、どんな風に社員の意欲の喚起を促すかといったまさに時代性に富んだものでしたが、その中のひとつとして、「~社員のリプロダクションの問題を考える~ 仕事と不妊治療の両立・その現状から考える組織づくり」というテーマを取り上げていただけたことは、大変光栄でした。


不妊治療や婦人科系のお薬を取り扱うあすか製薬の管理職の方々は、日頃から社員が抱えるこの領域のことについて敏感且つ高い関心をお持ちだろうということは想定していました。事前に担当の方からも、知識をお持ちの方が多いと伺っていましたので、基礎的知識は最低限にして臨みました。



開始早々に、2人一組になってのロールプレイを実施。



皆様大変真摯且つ真剣に取り組んでくださり、どう対応していいかわからず言葉に詰まり黙ってしまうような方はいらっしゃらず、皆さん時間いっぱい言葉を尽くしてくださっていました。

過去部下から不妊に関して相談や治療の報告を受けたことがある方は全体の約10%で(アンケートによる)、その時どのように対応されたかは以下の通りですが、やはり実際に相談があった場合、戸惑われたという声を耳にしました。


・ 部下が話してくれることをただ聴くことしかできなかった。

・ 年休・勤務時間については配慮するとしか言えなかった。

・ 逆に仕事にどう影響するかを聞いて確認した。

・ 自分も経験があったので、理解を示す言葉をかけた。

・ 業務を調整することにより支援することを約束した。

・ 男性部下からの相談あり(男性側に原因があった)。

  出来る限りサポートすることを約束した。2か月後に妊娠し、来年出産予定。

  今でも良い関係を築いている

・ できる限りサポートするので仕事の心配はしないでと伝えた。

  その後妊娠出産し、現在育休中。



不妊治療の知識はお持ちだったとしても、当事者心理について、また不妊治療と仕事との両立の難しさが具体的にどういうところにあるのかといった点については、よくわからないといった方が多かったようです。

私は日頃カウンセラーとして当事者の声を聴かせていただいていますが、職場での問題や葛藤、悩みについてお話される方は大変多く、今回そうした具体的な事例についてもご紹介させていただきました。このいくつかの事例が、ご自身の環境に当てはめやすかったようで、大変参考になるというフィードバックを多数いただきました。




皆様お忙しい研修の合間にアンケートにも手寧にお答えいただき、心より感謝いたします。最終的にいただいた感想(アンケートにて)を下記に一部ご紹介します。

<アンケート一部ご紹介> ・・・・・・・・・・・・・・・


これまで不妊治療を経験された方の話を聞く機会がなかったため、不妊という問題について今までより深く考えられる良い研修でした。今後、当事者心理等もしっかりと考え、役立てていきたいと思います。(男性 47歳)

大変興味深い研修でした。悩み苦労している人たちがたくさんいるんですね。会社の

制度として検討すべきと考えました。貴重なお話をありがとうございました。(男性 52歳)

独身の女性向けに、意識改革の研修としてお願いしたい内容でもあると思いました。実は同性の方が理解を得づらいのではないかと感じます。(女性 50歳)

悩む人の気持ちが少しわかったような気がします。相談してくれる社員がいたら、出来る限り支えてあげたいと思いました。(男性 42歳)

とても参考になりました。女性の多い職場のため該当者がいるやもしれないので、今後のためにも大変良い情報が得られたと思います。今後ともこのような研修を継続していってください。(男性 56歳)

聴講者一人一人が自分の人生を考えながら、それぞれの感想を持ったと思います。穏やかな気持ちになりました。ありがとうございました。(男性 50歳)

身近に直面する問題なのに、今までにない研修でした。制度導入を検討すべきと思いました。大変素晴らしい内容で感銘を受けました。(男性 54歳)

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当事者としても支援者としても大変有難いコメントをいただきました。

今後の励みにさせていただきます。

ありがとうございました。

感謝を込めて。


永森咲希

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