昨日の朝、善福寺池そばの清明庵にて、初の座禅を体験してきました。

座禅を組むとは、雑念を捨て、ただひとつこと、そこにいることに集中し感じること。
初心者はまず自分の呼吸を感じ、その深い呼吸の数を数え続けるといいとご指導を受け始めてみました。
そうできたのは前半の前半だけ。次第にあれこれと雑念が私の頭を支配し、どこまで数えたのかもわからなくなる始末。
こんな私にぜひ「喝!」を入れていただくべく背中を差し出すも、警策で打っていただく前に、「低すぎます。もう少し体を起こしてください」とご指摘を受け(恥)・・・。足も痛くなり途中で立ってしまうなど前途が多難な気がしましたが、座禅によって、日々見舞われる雑念から短い時間でも離れること(離れることを目指すこと)の気持ち良さを体感できた気がします。
そして、今回この座禅の会を開いておられる中川香水先生よりいただいた言葉が何より心に沁みました。

「不風流処也風流」(風流ならざる処也(また)風流)
この句は、宋代の禅僧、”白雲守端”が頌じた句の結句。私たちが人生に処していく上においても味わうべき箴言。
「人生には実際、順境もあれば逆境もあり、楽もあれば苦もあり、喜びもあれば悲しみもある。順境や富貴はもとより風流であるが、逆境や貧賤も「也(また)風流」と余裕をもってこれに対処し、これも人生の味わいのひとつとしてよく味わってこそ、真に人生を味わうもの」というものだそうです。
「風流ならざる処 也(また)風流」
大事にしたい言葉がひとつ増えました。
永森咲希
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