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茶話会(わかち合いの会)と座禅のコラボ

去る12月14日(土)、私が代表を務める一般社団法人MoLive(モリーヴ)で、2019年最後の茶話会(わかち合いの会)を開催しました。


テーマは、「卒業生(子どもをあきらめた方々)の会」。


2時間の茶話会の後に座禅を経験いただくという企画でしたが、あっという間に定員になり、お断りした方々がいるほど。お申込みくださったのにご参加いただけなかった方々、ごめんなさい。


今回参加くださった方々は40代~60代と年齢層も幅広く、山口や名古屋といった遠方から参加くださった方々もいらっしゃいました。



今回は初めての座禅とのコラボレーション。


中川香水氏(※下記にプロフィール記載)の講話と指導のもと、皆さんに座禅を体験いただきました。


自然豊かな会場で、皆さんを待っていたかのように真っ赤な紅葉の出迎えと共に、ゆったりと始まりました。





「子どもをあきらめたのは、もう随分前のことなんでしょ? それなのに、まだわかち合いなんて必要なんですか?」という方がいらっしゃいます。


子どもをあきらめたのが何年も前だとしても、いくら時間が経ったとしても、願った想いが消え去るわけではなく、何かのきっかけで思い起こされることがあると皆さんおっしゃいます。普段は元気に楽しく暮らしていても、ふとしたことで蘇ってくる想いがあること。それは良し悪しではなく、いたしかたないこと。強く願った時があったことも、その努力をしたこともなかったことにはできない。自然なことではないでしょうか。


何年も前に子どもをあきらめ区切りをつけたとして、、、たしかにその時の深い絶望や心の痛みは年月と共に緩和されていくでしょう。


ですが、年齢を重ねていけば見える景色にも変化があり、別の次元で子どもがいないことを切なく、寂しく思うことも出てくると多くの方々がおっしゃいます。高齢になり弱くなるにつれ、そうした感覚が増すのかもしれませんし、最期の時を迎える時までそんな気持ちの波がやってくるのかもしれません。


卒業生のためのわかち合いの会は、そんな方々のためにあります。


まずは自己紹介と共に2時間のわかち合い。



普段は笑顔で元気にがんばっておられる方々ばかりでしたが、日頃なかなか話せないような思いを吐露されたり、お聞きになったりしてらっしゃいました。ルールのもとに進められる守られた空間ゆえ、皆さん安心してお話しされます。


わかち合いの後は、中川香水氏の講話を伺い、座禅指導を受け、そしていざ座禅開始。

初めての方も多く、皆さん興味深々。


座禅を組み、静かに自分の息だけを数える数息観という修行法に初挑戦されました。

お香の香りが漂う静かな空間で、ただただ一同、姿勢を正して呼吸を数える。

他のことはいっさい考えない、ただ自分の呼吸に集中して数だけを数える、そのことがどれだけ難しいことか。いかに日常は邪念に振り回されているかを皆さん知ることになった時間でした。


下記はアンケートにお答えくださった方々のコメントです。

【感想】


・ 「私はこのままでいいんだ」と思えました。今の自分をきちんと受け入れてあげようと思いました。座禅を体験できたこともよかった。心が少し軽くなりすっきりしました。


・ 同じ悲しみや苦しみを経験された方々のお話を聞けたことや出会えたことに、ひとりじゃないと心強くなれました。こういった場を企画していただき本当にありがとうございます。座禅も良い体験でした。日常に摂り入れ、心が揺れ動く時には役立てたいと思います。


・ ありがとうございました。感情の波やブラックな部分、迷いなど自分ひとりではないと心から感じられ、温かい思いでこれから頑張れます。


・ 普段の生活ではなかなか口に出せない話など、同じ境遇の方々と共有でき、ほっとしました。座禅は初めてでしたが、呼吸の大切さに気づき、自分の心の様子を知ることができました(邪念がいっぱい・・・)。


・ 皆さんの話にはとても参考になり、共感でき、これからのことを少し前向きに考えられそうです。今日の話を心にとめて、日常生活に活かしていきたいと思います。


・ 座禅は初めてだったので、新鮮な体験でした。雑念を流すのは難しいですが、とても大事なことだと思いました。


・ 座禅で久しぶりに自分が呼吸していることを意識しました。



終了後は、懇親会で乾杯。




初対面でも率直に語り合った時間があったからか、中川香水氏の講話の感想を言い合う等、懇親会でもフランクに意見交換。それぞれが異なる受け留め方をしていても、皆さん柔軟に捉え、更に視野が広がった様子でした。


皆さんの2020年、笑顔が多い1年になりますように。

またお会いしましょう。



※ 中川香水氏のプロフィール

本名:中川深雪

中央大学法科大学院教授・弁護士(現職)元検事

法律の世界の中で、さまざまな立場でその重責を担い、厳しい社会の課題に尽力。

専門性の高い人材育成のため、教育に対しても労を惜しまい熱意と気さくで温かい人柄から、学生からの人気も高い。多忙な日常を過ごす中で座禅に巡り会い、座禅の人にもたらす効果に魅かれ、現在は人間禅東京支部 (荻窪座禅会担当)にも所属。気軽な座禅を多くの人々に伝えている。




永森咲希


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