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私の母の日

  • 執筆者の写真: 永森 咲希
    永森 咲希
  • 2017年5月15日
  • 読了時間: 2分

不妊治療を終わりにし、子どもをあきらめてから暫く、母の日になるとなんとも言えず心がざわついた。


母がしてくれたように、私にもいつか訪れると思っていた「産み、育てる」ということができないこと。自分が生きた証を込めた襷を、我が子に托すことができないこと。連綿と続いてきた命のリレーが私で終わってしまうこと。みんながしていることができないこと・・・etc.。


そんなさまざまな感情に見舞われ、欠落感 が募り、何に意味や意義を見出したらいいのかわからなくなっていたからだと思う。


母に笑顔で「ありがとう」を言いながらも、私の中の母性について意識させられ、生涯もらうことのない赤いカーネーションが眩しく見え、心の奥がひりつく母の日が何年か続いた。

どう表現したらいいんだろう。前にもどこかで話したことがあった気がするけれど、それは” 野球の試合中ずっとベンチにいる” ような感覚といったらいいのだろうか。



でも今、私はもうベンチにはいない。 私は、私の人生のプレーヤーとして、自分の試合にフル出場している実感がある。

ベンチから出られたのは、世の中にはたくさんの球場があり、その試合はどれひとつとっても同じではないということが実感できたからかもしれない。私は私の試合で、打って、走って、守ればいい。



昨日はそれをおしえてくれた母に、あらためて感謝を贈った。


母と私にとって80回目の母の日。久しぶりに手料理をふるまった。


私の母の日は、母へ感謝する日。

そして、自分を大事に思う日。



永森咲希

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